秋といえば紅葉が美しい季節。そんな紅葉の風景を歩いて味わうことができるのが秋の登山です。休日にちょっと遠出をして山を登れば新たな価値観に出会えるかもしれません。
登山を快適に楽しむためにはしっかりとした備えが必要です。そこで今回は、秋の登山に役立つ・欠かせない用品を紹介したいと思います。
目次
ファッション
登山の基本は「重ね着」です。
発汗や天候の変動、気温の上下、特に秋は、麓よりも山の気温が低いということが多いのでこれが一番重要になってきます。
重ね着はアウトドア用語で「レイヤリング」と呼ばれています。このレイヤリングは、ベースレイヤー・ミドルレイヤー・アウターという、3つの重ね着が基本となってきます。詳しく見ていきましょう。
・ベースレイヤー
ベースレイヤーは登山時の肌着です。
汗を吸収し、外に逃がす効果があります。気化熱(水分が蒸発する際に周りの熱も一緒に奪ってしまう現象)を防ぐことができるので、体温の低下を解消することができます。
特にポリエステル等の化学繊維素材のものが、
汗や湿気の吸収が早いのでおすすめです。
また、半袖タイプと長袖タイプがありますが、日焼けや怪我の対策ができることから半袖タイプのほうがよいでしょう。
・ミドルレイヤー
ミドルレイヤーはベースレイヤーの上、次に説明するアウターレイヤーの下に着るものです。
外気を遮断しつつ、暖かい空気をつくり、保温する効果があります。
こちらはダウンかフリースかを着るのが一般的です。もし「お金が…」という場合、どちらもユニクロで販売されているものでも代用はできるかと思います。
しかし代用できるのはあくまで日帰りでの登山の場合であり、寒暖差が激しいと予測される場合や雨の場合等には、登山メーカーのものを購入して臨むべきです。ユニクロの商品はあくまで日常生活で使われることを想定してつくられているものですので。
・アウターレイヤー
アウターレイヤーは風雨や雪等の外的(気象的)変化から身体を守るために着るものです。
ベースレイヤーで汗の吸収を、ミドルレイヤーで保温を行い、身体の内部を守ることができているので、あとは外的なものをシャットアウトすればよいということです。
アウターレイヤーにはレインウェアやウィンドブレーカーを着るのが一般的です。
レインウェアであれば降雨・降雪の際にもう一枚着ることなくそのまま動けますのでおすすめです。
必携品
携帯電話を持参するのは大前提としまして、それ以外で登山の際に必要なものを挙げていきたいと思います。
・登山靴
「履き慣れた靴なら余裕っしょ!」
なんて普段履いているスニーカーや運動靴で本格的な登山に挑むと後で痛い目を見ます。
きちんとした登山靴を着用しましょう。
登山靴のメリットとしては、ソールが固いので足が疲れにくい点、岩場等の歩きにくい場所でも安定歩行ができる点が主に挙げられます。
値段は安いものだと3,000円前後から購入でき、本格的なものだと4万円以上するものもあります。
ただし本格的な登山でなければ(例えば東京の高尾山のようないわゆる観光で行ける山等)スニーカーでも充分でしょう。
・バックパック
ネットショッピングでも購入できますが、実際にお店に行って背負ってみてから決めましょう。体にフィットしないものを買ってしまうと苦しい登山になってしまいかねません。容量は日帰りもしくは一泊であれば15L~25L、二泊以上であれば30~45Lくらいがよいでしょう。
・スマホ充電器
何気に盲点になりやすいです。
GPSがついているため、地図やコンパス機能をスマホ1台で使用することができますが、電源が切れてしまっては元も子もありません。
GPSは電力消費が通常使用と比べて激しいので必ず充電器は持っていきましょう。
・手袋
寒い時期や時間帯になると指先の末端から冷えてきますので、保温のために持参しておきましょう。また、登山中の手の保護にも役立ちます。最近では、着用したままでもスマホが使えるものや防水のもの等種類が豊富ですので、用途に合うものを選びましょう。
ちなみに市販の安い軍手だと冷えはあまり防げないのでおすすめはしません。
・ヘッドライト
何かあった時のために持参しましょう。暗くなってからの下山の際や、災害時に必要になります。懐中電灯だと片手が塞がってしまいますが、これであれば両手が使えますのでリスクを軽減することができます。
・水筒
当然ですが、運動をしているので水分補給が必要です。あまり量が多くても荷物が重くなってしまうので1L程度の量がよいでしょう。
ちなみに中身ですが、お茶は利尿作用があるのであまりおすすめしません。シンプルに水か、塩分・電解質等を補給できるスポーツドリンクがよいかと思います。
・食料
これも当然ですが、運動すればカロリーを消費しますので新たなエネルギーが必要になります。いわゆる行動食です。
代表的なものは
おにぎり、柿ピー、ソフトクッキー、ドーナツ、チョコレート、ゼリー飲料、ドライフルーツ
です。
あとは一つぐらい自分の好物を持って行くとご褒美感もあってよいかもしれませんね。
・タオル
汗を拭き取るために必要です。ベースレイヤーが汗を吸収すると説明をしましたが、いくら吸収するとはいってもある程度はタオルで拭き取ったほうが快適に歩くことができます。
また、有事の際に応急処置にも使用できますので持参するようにしましょう。
あると便利
絶対に必要というわけではないですが、持っていると便利だと思うものです。
・サングラス
紫外線対策のためです。平地よりも高地は紫外線量が多いので目の保護に最適です。
陽射しによる眩しさも防ぐことができます。
また、砂埃等の外的障害からの防御にも役立ちます。
・ストック
慣れていないと使い勝手が悪いかもしれませんが、足の体力温存や疲労軽減に効果があります。最近では若年層の方も積極的に使うようになっています。
・小型バーナー
簡単にお湯を沸かせますし、100g前後という軽さも魅力的です。
沸かしたお湯でカップ麺を食べたりコーヒーを飲んだりするのもまた趣があるかもしれません。
まとめ
以上、登山に必要な服装、必携品及びあると便利なものについて説明をしてきました。
「お金かかるなぁ…」や「うわぁ、メンドくせー」と思った方もいるかもしれません。
しかし行楽と言えども自然の中に足を踏み入れるわけです。
自分の命を守ることができるのは自分のみです。
しっかりとした装備をして存分に楽しみましょう。