「夢のマイホーム」
一軒家を建てることが、世間的には人生のステータスの一つとして認知されている。
所帯を持ち、養っていくと聞くと、マイホームの購入が最初の方に浮かぶ人も多いと思う。
確かに、私もこれまでそういうイメージを持っていた。
しかし、それはメディアによるイメージの植え付けだと感じる部分がある。
また、実際に一軒家を建てるということを想像してみると、世間のイメージ通りにそれほど楽観的に考えていいものではないと思った。
そう思った具体的な2つの理由について、詳述したい。
目次
1.住宅ローンのリスク
住宅ローンは今では、長期固定金利住宅ローンである「フラット35」が主流となっている。
文字通り、35年間固定金利でローンを支払う形のものだ。
一見、ローンを組めば決まった金額を毎月払っていくことになるので安定しているように感じるかもしれない。
しかし、そもそも長期間に渡ってローンを組むこと事態リスクが大きいのではないか。
その理由は、必ずしも安定した収入を得続けられる保証が無いことによる。
不況に陥った場合、一般企業に勤めている人であれば、会社の経営状況悪化に伴い、人員削減の対象になることや、給料の減少等が予想される。
また、例に挙げたフラット35に関しては、市場の金利が下がっても金利が固定なので、高い利率を支払い続けなければいけないリスクも孕んでいる。
また、下の記事では、35年間で、500万円以上の利息を払うことになるという計算がされている。
これで言うと、年間14万円以上も利息で取られることになる。
2.ご近所トラブルのリスク
これは下手をすると、住宅ローンを組むことよりもリスクが高いかもしれない。
団地の一等地に新居を構えても、周囲に迷惑な人や変な人がいたら台無しだ。
購入する前に調べれば良いだろうとの意見もあるかもしれないが、いくら入念に調べるとはいっても、一日中その周辺を見張っているわけにもいかない。
中でも、最近多い、コの字型の造成地は注意が必要だ。
いわゆる“道路族”だ。
ネット上で度々見かけるのは、袋小路になっている道路部分で、ボール遊びやかけっこ、場合によってはバーベキューまでするような親子がいる。
そうなると、騒音や敷地内に勝手に入られたりと、注意したくても中々注意できない事態を我慢しなければならない。
上記はあくまで一例である。
みんながみんな、そんな人ばかりでもないだろう。
とはいっても、こればっかりは実際にその土地に住んでみないと分からない部分が多い。
しかし、住んでから良し悪しが決まるなんて、まるで丁半博打のようではないだろうか。
今後の人生を棒に振る可能性もあるので固定資産はあまり積極的には持つべきではないと思う。
共同住宅のすヽめ
一戸建てには上記2つのリスクがあるため、生活を営むのであれば、アパートやマンションといった共同住宅がベストな選択であると思う。
確かに、共同住宅こそ、隣人の騒音等の近所トラブルが起こることがあるかもしれない。
しかし、何と言っても、トラブルが起こった際にすぐ引っ越すことができるのが魅力だ。
また、トラブルが起きた場合、管理人に申し出て助けを求めることができる。
これがもし一戸建てであれば、何かあっても一定期間、場合によっては一生耐え続けなければいけないこととなるかもしれない。いずれにせよ、自己解決する必要がある。
また、ローンを組むことがないというメリットは、単純に金銭的な不安の払拭のみならず、精神的な解放感もまたあるだろう。
以上のように、総合的に見て一戸建ての購入はコストパフォーマンスが低いと思った。
もちろん、決して一軒家を持つことが悪いと言っているわけではない。
実際に一軒家を持っている人については、それ相応の覚悟と安定性があるということなので、それについてはとても尊敬している。
あくまで、自分が購入することとなった場合、前述の2つのリスクがネックになると思い、この記事を書くに至ったということを申し添えておきたい。