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いつからかテレビをほとんど見なくなった

子供の頃は「テレビっ子」と言ってもいいくらい、テレビにかじりついていた。

いつまででも見ていられた。見ていると時間が過ぎるのが速かった。特にバラエティ番組が好きだった。学校なんて行かずに一日中バラエティ番組を見て過ごしていたかった。

 

それが年々見る数も時間も少なくなっていき、今では全くと言っていいほど見なくなってしまった。なぜだろう。

 

高校生くらいまでは、謎のテレビ見てない自慢が蔓延していた。

身に覚えがある人も多いと思う。私もその一人だった。

テレビを見ていないということが、社会に対する反抗のようで、どこかの何かに一矢報いた気になっていた。

自分を尖って見せる武器みたいなものだった。

家に帰ってからとか休日とかめちゃくちゃ見てたのに。

 

今考えると、テスト前に勉強してるのに勉強してない自慢したり、マラソンとか走り終わってから本当は超辛いのに全然疲れてないですよアピールしたり、似たようなやせ我慢ばかりしていて、思い出すと笑ってしまう。

何かに興味を持ってることを知られたり、必死になってる自分を見られたりするのが恥ずかしかったんだ。

 

テレビをいつから見なくなっていったかという話に戻ると、大学生になったくらいから徐々に見ることがなくなっていった気がする。

 

一人暮らしを始めて、大学で授業を受けて、掃除・洗濯・炊事も全て一人でやって、たまにバイトもして、今考えると“デキる人間”をちょっと気取っていた。あゝ、恥ずかしい。

ちなみにサークルには所属しなかった。面倒だったからだ。今思うと入っておけばよかったと少し後悔している。

 

そんな生活の中で、テレビという存在はいつからか私の中で優先順位がどんどんと下がっていった。

それまでの私の人生の必要なものランキングトップ3に常に入っていたテレビが、圏外にまで落ちていった。

 

多分テレビ自体が面白くなくなったとか、そういうことじゃない。そんなどこかのコメンテーターや評論家みたいなことを言うつもりは毛頭ない。

多分今でもテレビを見れば面白いし、暇つぶしにはなると思う。

昔と明確に変わったのは、積極的にテレビを見ようとはしなくなったというところだ。

いやいや、学生時代の見てない自慢じゃなくて本当に。

 

先程のとおり、人生の優先順位が変わった。社会人になってからは、それこそ大きく変わった。第一位が「仕事」になった(こんな大人にはなりたくなかった)。

仕事中心の生活になった。当たり前だ。1週間のうちに5日、場合によっては6日、酷い時には7日間ずっと出勤して働いているのだ。偉いぞ、自分。

 

確かにテレビは面白い。笑える番組もあれば、教養がつく番組もあったりと、いろんなニーズに対応している。けれども、仕事から帰ってから見ようとは思えない。面白いのだけれども、何というか、心から笑えなくなってしまった。何も考えずにただ純粋にテレビを見ることができなくなった。頭の中で仕事のことだったり、人間関係のことだったり、気になっていることをぼんやりと考えてしまう。

 

あとは、寝るまでの間にやらなきゃいけないこと、やりたいことが割とたくさんある。

ゲームもやりたいし、ネットも見たいし、今こうやって書いているブログだって書きたいし、他にも日によっていろいろと。

 

帰ってきてから寝るまでの時間や、休日の時間は限られている。そうなると、テレビを見ている時間をそういった活動をする時間に回したくなる。

テレビを見るという時間がいつの間にか無駄なように感じている。

 

昔は無駄とか有益とか、そういうことを考えることなく、“ただ見たいから”テレビを見ていた。そういう気持ちがなくなってしまった。それに気付いてしまった。

仕事を辞めたらまた純粋に、子供の頃のようにテレビを見れるのだろうか。たまにそんなことを考える。

…って、それ仕事辞めたいだけじゃん。