MENU

心を落ち着かせたくなった時にお香を焚くということ

何故か心がモヤモヤする事がある。何かが腑に落ちない。しかしその理由や原因はよく分からない。だからモヤモヤという表現が一番合っている。

 

そんな時、私はお香を焚く事にしている。あの煙と香りに集中することでモヤモヤが少しずつ解消されていくような気がするからだ。

 

f:id:taku-pro-inc:20181007150815j:image

 

お香というのは、その存在全てが魅力的だと思う。

何といっても、香皿に香立を置いてそこに挿す。あとは火をつけるだけ。とてもシンプルだ。

 

火をつけて十秒前後、炎が先端部分で煌々と燃え、次第に小さくなっていって灰になる。

炎が全て灰になった瞬間から、上品な香りとともに上に向かって、ただ真っ直ぐに、煙が立ち上って行く。

 

それをぼんやりと眺める。時には、目を瞑って嗅覚のみに意識を集中させる。そうするととても落ち着く。モヤモヤとしたものを何故そこまで気に留めていたのだろうと思えてくる。感覚的な言い方をすれば、心がスッと軽くなるような気がする。

 

お香と一口に言っても、様々な香りのものがある。

甘い香りがするものもあれば、仄かに木の香りがするものもあったりと、多様性に富んでいる。いろいろなものを試してみて、自分の好きな香りを見つけていくのもまた楽しい。

 

香りと同じく、煙にも一定のリラックス効果があるのだろう。

勢いよく上に真っ直ぐに向かっていく。途中からうねり出し、ある程度の高さに至るとそれまでの勢いとは逆に、ゆっくり停滞し、徐々に空気と同化していく。

その儚さと潔さがとても好きだ。

 

お香によって私が精神の平静を取り戻せるのは、京都という都市、そして寺社仏閣が好きだということも多大に関係していると思う。

私は元々歴史、特に日本史が好きで、そこから京都を好きになった。

京都へは、今のところ三年連続で、年末年始の休みを利用して通っている。毎年訪れても全く飽きを感させない素晴らしい場所だ。

 

お香の匂いは京都を思い出させる。京都を訪れている至福の時間を思い出させてくれる。だから好きだ。寺社仏閣を巡っている時のあの香りだ。目を瞑れば、身体は家にいたとしても、心は京都に行くことができる。多分、VRなんて使うよりよっぽどリアルだ。

 

心のモヤモヤの解消法が分からなかったり、心がどうしようもなく疲れてしまった人は、お香を炊いてみるのも一つの手かもしれない。

 

ただ注意しなければならない事がある。

あまりお香を焚きすぎると乾燥して喉が痛くなる。今その状況に陥っている。