常にフラットでありたい。そう思って生きている。
感情の浮き沈みを極力無くして、いつも心穏やかでいたい。
そこまでになると仏様の世界観になってしまうけれど、理想はそういうものだ。
別に感情を失くしたいというわけではない。
感情を持ちつつも、それを完全にコントロールしたい。
たまに感情が抑えきれなくなった人を見かけることがある。
一番印象的だったのは、もう10年ほど前の事になるけれど、ショッピングモールで、20代後半ぐらいの女が何かを叫びながら物凄くブチ切れていたことだ。
あれはめちゃくちゃ怖かった。
その当時思春期真っ盛りだった私は、まだ無垢で、世の中の大人はちゃんとした人しかいないと思っていたので衝撃を受けた。
一瞬、別の世界線に来てしまったのかと思ったほど。
でも今ではそんな風な人を見かけてもあまり何も思わなくなった。
思わなくなったというか、思わないようにしている、と言った方が正しい。
以前はそういう人を見かけた時は、心がザワザワした。
怖い、うるさい、気持ち悪い、消えろ、など、心の中で罵詈雑言を浴びせていた。
感情が多少高ぶっていた。
けど今は違う。
今は、「(あ、怒ってる人がいる)」程度しか思わない。
必要以上に感情は出さないほうがいい。
過剰な感情は、疲れてしまう。
それのみならず、意図しない言葉を発して相手を傷つけてしまったり、誤解を与えてしまったりするかもしれない。
私は元来、気にしいなので、そうなってしまったら必ず後悔することは目に見えている。
同時に胸の中にモヤモヤしたものが蓄積されていってしまう。
それが嫌だ。
結局、過剰な感情は新たな過剰な感情を生み出す種だ。
負のスパイラルだ。
負のスパイラルはどこかで断ち切らないといけないけれど、途中で断ち切るのは難しい。
だったら、最初から種を撒かないように気をつけるのが最善だ。
という思考回路でいつもなるべく穏やかでいようと努めるようにしているものの、これが上手くいかねえんだよな。